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南郷刺し子文化を若い世代に継承するために~キーホルダーの配布~

はじめに、皆さんは南郷刺し子を知っていますか?

「南郷刺し子」とは…

 南会津町南郷地域で継承されてきた刺し子の技法です。

 南郷刺し子の一番の特徴は、刺す対象が絆纏(はんてん)であること。藍染の木綿の生地に、白い木綿糸で縁起が良い文様を刺しゅうしていきます。絆纏は主に女性が夫や息子のために一針一針手作業で愛情を込めて製作していました。

 完成した絆纏は、大堰や建前など共同作業の場で男性が着用。大切な晴れ着としての役割があったそうです。

 絆纏の製作・着用は明治時代以前に行われましたが、明治初期頃にこの文化は一度途絶えてしまったと考えられています。

引用:『あい、紡ぐ。×伝え、受け継ぐ、南郷刺し子×』より一部抜粋


 本校2年次は総合的な探究の時間において「南会津学」と題して地域課題解決型の探究学習に取り組んでいます。2月10日、南郷刺し子探究班が地元の田島中学校へ出向き、南郷刺し子文化を若い世代へ継承するための取り組みの一環として、製作した南郷刺し子キーホルダーを配布してきました。

 中学生からの評判も良く、「可愛い!」や「本物を見たり、さわったりしたことがなかったのでうれしい。」「分からない人が知るきっかけになるのが良いと思った。」などの感想をもらうことができました。

[南郷刺し子キーホルダー]


[配布時の様子]



 1年間を通して探究してきたことが、地域文化の継承や発展に貢献できるということを実感し、探究したある男子生徒からは「南郷刺し子を探究してよかった。」というコメントも出てきました。

 今回の経験をもとに、これからも探究を通して自らの人生を柔軟に切り拓いていく術と態度を身に付けていってほしいと思います。また、この探究活動がきっかけとなり、南郷刺し子文化が若い世代へ継承され、南会津町特有の文化の発展や振興に少なからず寄与してくれることを願います。

 最後に、南郷刺し子探究班が活動するにあたり、様々な面でご助言とご指導をいただきました南郷刺し子会の皆様に感謝申し上げます。本当にありがとうございました。

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